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ISIS「首都」内部を撮影、西側メディアで初 CNN EXCLUSIVE

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ISIS「首都」の内部を取材、西側メディアで初

シリア・ラッカ(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が「首都」と称するシリア北部ラッカを米軍が支援する「シリア民主軍(SDF)」などが包囲するなか、CNNはこのほどラッカ旧市街に入って取材を行った。SDFが同市内に進入してから壁の内側を撮影した欧米メディアはCNNが初めて。

ラッカを1300年前から取り囲むラフィカの壁は3日、米軍主導の空爆で一部が崩壊。これにより、米国の支援を受けるSDFが南方からラッカ市内に進入することが可能になった。

CNN記者が壁に開いた小さな突破口2カ所のうちのひとつを抜けると、ISISの陣地からわずか200メートルの地点で攻勢をかけるSDFの部隊と遭遇した。付近では銃声や爆発音が響いていた。

SDFは3日以降、旧市街内部に300メートルほど入った地点まで掌握したものの、ISISによる激しい抵抗に遭っている。

CNNは一帯で米軍の部隊も目撃した。SDFの進軍経路を確保するための空爆を誘導しているとみられる。

ラッカをめぐる戦闘はISIS掃討戦におけるこれまでで最も重要な局面となり、完了には数カ月を要するとみられている。ISISは2014年からラッカを支配しており、同市をカリフ制国家の構想の中心と位置づけている。

報道陣がラッカに入る機会はほとんどない。時折撮影される衛星画像やひそかに持ち出された動画により、同市内部の様子をわずかに垣間見ることができる程度だ。

電話やカメラの使用は禁止されており、動画や画像を所持しているのが見つかった人はISISの残忍な施政の下で処刑された可能性もある。

米軍当局者によると、ISISが罠や即席爆弾を仕掛ける様子が見られるという。また、市民を「人間の盾」として利用する恐れも出ている。

有志連合はまた、軍事作戦の終了後を見据えて、ラッカを管理する能力を持つ治安部隊創設の計画を始めた。カナダ軍の将校は「これはラッカ市議会や地元統治のために動く地元住民から成る。治安機能も担う準備もする」と語った。

ラッカの奪還はISISへの強烈な打撃になるが、組織の消滅には至らないと見られている。米当局者は諜報活動で得た情報として、指導部を含むISISの構成員数百人がこの数カ月でラッカを脱出し、ユーフラテス川流域に逃げ込んだとの見方を示している。

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