シカゴで銃撃事件相次ぐ、11人死亡 10歳少年も
(CNN) 米イリノイ州シカゴ市で14~17日早朝にかけて銃撃事件が相次ぎ、少なくとも58人が撃たれ、うち少年1人を含む11人が死亡した。
シカゴ市では2週間前の週末にも銃撃が相次ぎ、14件の殺人事件が発生していた。
犠牲者の一人、グスタボ・ガルシアさん(10)は14日夜、スポーツ用多目的車(SUV)に乗車中に撃たれた。クック郡の検視官によると、翌朝に搬送先の病院で死亡した。死因は背中に撃たれた傷で、警察は殺人事件として捜査を開始した。
地元紙シカゴ・トリビューンによると、今年同市内で銃撃を受けた12歳以下の子どもは14人に上り、死亡したのはガルシアさんで4人目。
また、地元のコミュニティーのリーダーで、若者に就職をあっせんする非営利団体を運営していたウィリー・クーパーさん(58)も15日午後に撃たれ、死亡した。親族や地元住民からは、市民を助ける仕事をしてきたクーパーさんの死を悼む声が上がった。
シカゴでは路上での暴力事件が続いており、当局も対策に本腰を入れている。警察とアルコール・たばこ・銃器取締局(ATF)は今春、不法な銃器のまん延を防ぐ対策本部を立ち上げた。トランプ大統領も短文投稿サイトのツイッターで、シカゴ市内の犯罪と殺人の件数の多さに言及していた。
シカゴ警察によると、同市内の暴力事件は全体で前年比14%減を記録。特に事件の発生が多かった2地区では33%減となり、銃で撃たれる人数は減ってきているという。