新たな米大統領専用機、倒産のロ航空会社の機材購入
(CNN) 米空軍は4日、新たな米大統領専用機「エアフォースワン」の土台となる2機を米ボーイング社から調達する最終契約がまとまったと発表した。商談の機微に触れるとして契約額は公表していない。
この2機は、2015年に倒産したロシアの航空会社「トランスアエロ」が発注していた747―8型機。試験飛行などは終えていたが同航空の破産、業務停止を受けて実際に納入されることはなく、米カリフォルニア州ビクタービルにあるボーイング社の敷地内で保管され続けていた。
新たなエアフォースワンの就役期間は今後数十年間にわたる予定。ただ、軍事作戦遂行に見合う大幅な機体改造が必要なため使用開始は早くとも2024年までには実現しない見通し。現在の機材は1990年に導入されていた。
空軍は声明で、機体改造は通信システム、電気供給系統、医療設備、大統領専用機に見合う内装、自衛システムや自立した地上業務施設の整備などを含むと述べた。米空軍は製造済みの機体を確保したことで相当のコスト節約が見込めるとしている。
トランプ大統領は新たな専用機の製造費が高過ぎるとして強く反発し、「コストは統制出来ずにおり、発注をやめろ!」などと主張していた。