2025年には中国が「最大の脅威」に 米軍制服組トップ
(CNN) 米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は26日、上院軍事委員会の公聴会で証言し、中国は2025年ごろまでに米国にとって「最大の脅威」になるとの見通しを示した。
ダンフォード氏は統合参謀本部議長に指名された15年、同委員会の承認公聴会で、米国の安全保障に軍事的脅威を及ぼしている国の一番手にロシアを挙げ、中国と北朝鮮がこれに続くと述べていた。
議長再任の承認に向けたこの日の公聴会では、現時点で最大の脅威は核・ミサイル開発をめぐって「緊迫感」が高まる北朝鮮だと指摘した。
さらにロシアも引き続き最大の脅威だと語り、その理由として核兵器や電子戦にかかわる軍事力や、クリミア半島併合、ウクライナ東部紛争への介入といった軍事活動を挙げた。
しかし視野を25年の経済や人口の状況まで広げると、中国が最大の脅威になると主張。同国の指導部は米軍が太平洋地域に持つ影響力や同盟関係を制限することに集中し、軍事技術で米軍の優位性を崩せるような近代化を目指して、今後当分の間、軍事支出を増大させ続けるだろうと語った。
そのうえで、米国はロシア軍と中国軍の近代化に対抗し、20年代にかけて優位性を保つために、今後5年間の国防予算を3~7%増やす必要があると訴えた。