トランプ陣営の元顧問、偽証認める 選対幹部ら2人も起訴
ワシントン(CNN) 昨年の米大統領選にロシアが介入した疑惑の捜査に関連して、トランプ陣営の外交顧問を務めたジョージ・パパドポロス氏が連邦捜査局(FBI)に虚偽の供述をした罪を認めたことが31日までに分かった。またこれとは別に、同陣営の選対幹部を務めたポール・マナフォート氏ら2人が起訴され、30日に出頭した。
30日に公開された法廷文書によると、パパドポロス氏は大統領選の民主党候補だったヒラリー・クリントン氏の「悪いうわさ」をめぐって外国関係者と接触しながら、その時期や内容について虚偽の供述をしていた。同氏には、相手がロシア政府高官らに近い人物だったとの認識があったとされる。
また昨年5月には陣営幹部あてのメールで、ロシア当局者らがトランプ氏に会いたがっていると伝えていた。これに対して陣営内部では、臆測を招かないようトランプ氏本人ではなく、下級の陣営スタッフに会わせるべきだという内容のメールも交わされたという。
元陣営スタッフによれば、パパドポロス氏は選挙期間中、外交顧問として主にメールでスタッフらと常時連絡を取っていたとされる。
これに対してサンダース大統領報道官は、陣営内でのパパドポロス氏の役割は「極めて限定的」な「ボランティアの立場」だったとの認識を示し、同氏の偽証はトランプ氏の選挙戦と「何の関係もない」と主張した。
一方、選対幹部だったマナフォート氏と同氏の補佐役を務めたリック・ゲイツ氏は、ウクライナの親ロシア旧政権への協力活動に関連する資金洗浄の共謀など12件の罪で、27日に機密扱いで起訴されていた。両氏は30日午後、連邦大陪審で無罪を主張した。連邦判事は両氏に外出禁止を言い渡した。
両氏を起訴したのはロシア疑惑を捜査しているマラー特別検察官だが、連邦当局が注目するウクライナ旧政権とのつながりは10年ほど前までさかのぼる。マナフォート氏のコンサルティング会社が旧政権の選挙対策に協力し、ゲイツ氏は同社の東欧部門を担当していた。