窓が吹き飛び機体傾斜、米旅客機事故の状況が明らかに
(CNN) 米サウスウエスト航空の旅客機で飛行中に左エンジンが破損し、乗客1人が死亡した事故で、国家運輸安全委員会(NTSB)は18日、破損したエンジンのファンブレードに金属疲労が見つかったことを明らかにした。
機体は急降下して左側に一時40度以上も傾いたが、女性操縦士は落ち着いた様子で管制塔に状況を伝え、態勢を立て直して無事に同機を緊急着陸させていた。
乗客144人を乗せて現地時間の午前10時半ごろニューヨークを発ったサウスウエスト航空1380便(ボーイング737型機)は、離陸から約20分後、3万2500フィート(約9900メートル)以上の高度を飛行中に、突然左エンジンのファンブレードが破損、破片が当たって窓ガラスが吹き飛んだ。
窓際の座席にいた女性乗客は、空いた窓から機外へ吸い出されかけ、他の乗客たちがなんとか機内へ引き戻したが、搬送先の病院で死亡した。ほかに7人が軽傷を負った。
同機は午前11時23分、フィラデルフィアの空港に緊急着陸した。死亡したのはニューメキシコ州の43歳の女性で、死因は頭部と頸部、胴体の外傷だった。
機体は事故の衝撃で、一時41度まで傾いた。傾斜が25度を超えることは極めて稀(まれ)だという。その後態勢を立て直して緊急着陸に入った。
航空情報サイトの推計によると、同機は約5分間で高度3万1684フィートから1万フィートまで急降下していた。
サウスウエスト航空によると、同機のエンジンは2日前に目視点検を行ったばかりだった。