380万円でフィリピン女性殺害、元米兵ら3人に有罪評決
(CNN) 米ニューヨークの裁判所は18日、米軍の元兵士を含む男3人に対し、フィリピンで2012年に多額の現金を受け取って女性を殺害したとして有罪評決を言い渡した。
検察は評決を受け、「(3人は)共謀して、海外で一度も会ったことのない人たちの命を奪った」とする声明を発表した。
有罪を言い渡されたのは米国籍のジョセフ・ハンター(52)、アダム・サミア(43)、カール・スティルウェル(50)の3被告。共謀して被害者を拉致し、殺害した罪に問われた。量刑言い渡しは9月に予定され、最も重い場合で終身刑を言い渡される可能性がある。
ハンター被告は米軍の元狙撃インストラクターで、20年以上従軍して2004年に退役した。サミア被告はフィリピンや中国、パプアニューギニア、コンゴ民主共和国の「客」から依頼され、契約を請け負っていたとされる。3人とも、火器の集中的な訓練を受けた経験があった。
検察によると、3人は2011~12年にかけ、世界各地で報酬と引き換えに何人もの殺害を請け負い、それぞれの被害者について「ボーナス」を受け取っていたという。
フィリピンの事件では、サミア被告とスティルウェル被告が2012年に同国へ渡航、ハンター被告から被害者に関する情報と、殺害に使う武器を受け取った。
2人は狙いを定めたフィリピン人女性を数カ月にわたって監視した後、顔面を何度も銃撃して殺害し、遺体をごみの山に遺棄した。
両被告はこの女性を殺害した報酬として、それぞれハンター被告から3万5000ドル(現在のレートで約380万円)を受け取っていた。
米国の捜査当局は、タイやフィリピンの警察と連携して、事件の捜査を進めていた。