B52爆撃機の飛行計画を変更、北朝鮮による会談再考示唆後
ワシントン(CNN) 日本と米国、韓国の3カ国が今週、核兵器を搭載可能なB52戦略爆撃機2機の飛行計画を変更し、朝鮮半島上空を飛ばないようにすることで合意していたことが分かった。米国防当局者2人が明らかにした。
北朝鮮は日米韓による今回の決定に先立ち、朝鮮半島周辺での米国の軍事演習に対して反発を表明。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長とトランプ米大統領の間で予定される首脳会談の再考を示唆していた。
米朝首脳会談は6月12日にシンガポールで開催予定。北朝鮮国営通信による現地時間16日未明の報道では、米国が韓国とともに「挑発的な軍事騒動」を起こしているとして、首脳会談の行方を慎重に検討するよう米国に警告した。
当局者が18日に明かしたところによれば、B52は米領グアムを離陸し、24~48時間後に同地に戻った。朝鮮半島の南方および南東方を飛行したものの、韓国の領空には進入しなかったという。
飛行経路変更の決定が金委員長の声明に対応したものかどうかは不明としている。ただ、米国が挑発的な行動に乗り出していると北朝鮮が主張できる余地を減らす取り組みの一環と指摘した。
当局者はまた、B52の展開は数年来続いてきたもので、軍事演習とはみなされていないと強調している。
米国防総省のローガン報道官は「引き続き同盟国と連携しているが、作戦の安全を確保する理由から、将来もしくは進行中の作戦についてはコメントできない」と述べた。