ハリケーンの死者32人 通過後も被害拡大
(CNN) 米南東部沿岸に上陸したハリケーン「フローレンス」による死者は、17日までに32人に達した。ノースカロライナ州やサウスカロライナ州では、フローレンスが通過して勢力を弱めた後も、河川の下流が氾濫(はんらん)して大規模な洪水となる危険性が残っている。
死者のうち25人はノースカロライナ州、6人はサウスカロライナ州で報告された。
バージニア州リッチモンド近郊では17日、ハリケーンの影響で竜巻が発生し、建物1棟が倒壊して1人が死亡。フローレンス関連で同州初の死者となった。
ノースカロライナ州では2カ所の養豚場で貯水池が決壊し、汚水による健康被害が懸念されている。
州中南部では17日夜、新たにダムが決壊して住民が避難した。
クーパー知事は17日、「わが州にとって途方もない規模の災害だ」と述べ、「河川の増水はまだ続いている」と警戒を呼び掛けた。
ハリケーン被害を受けた住宅と男性=ノースカロライナ州ウィルミントン/Mark Wilson/Getty Images
同州で48万8551世帯、サウスカロライナ州で1万6385世帯が依然として停電している。電気のない状態で孤立している住民もいる。
フローレンスは低気圧に変わったが、今後も豪雨の影響による土砂崩れなどに警戒が必要だ。18日にはペンシルベニア州北部からニューヨーク州中部、マサチューセッツ州ボストンにかけての一部で大雨となる恐れがある。