ロシアとの核廃棄条約を破棄へ、トランプ米大統領が意向示す
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は19日、米国が1987年にロシアと結んだ中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄するとの意向を示した。
トランプ氏は遊説先のネバダ州から大統領専用機に乗り込む前、記者団に「ロシアが条約を破っている。何年も前から違反してきた」「オバマ(前大統領)がどうして交渉あるいは破棄しなかったのか、私には分からない」と語った。
同氏は米国側だけが同条約を守ってきたと改めて主張し、「我々が条約を打ち切る。我々は離脱する」と明言した。
INF全廃条約は、米国のレーガン大統領と旧ソ連のゴルバチョフ書記長が調印した。
だがトランプ政権はこれまでも、ロシア側の違反を繰り返し主張。中国がなんの制限もなく太平洋で中距離核ミサイルを開発できるのに、米国にそれが認められないのは不公平との立場を取ってきた。
ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は来週ロシアを訪問し、この件について協議する構えだ。