米中間選挙の結果、7つのポイント
2.トランプ氏への信任投票
中間選挙をトランプ氏への信任投票と位置付けるかどうか、同氏自身の発言は揺れていた。応援演説で「この候補への投票は私への票だ」と訴えたかと思うと、「候補者名簿に私の名前はない」と語り、共和党がどうなっても責任は取れないと強調することもあった。
だが6日の出口調査では、トランプ氏への賛否を表明するために投票した人が3分の2を占め、全体の4割近くは反対票を入れたと答えた。
ただし、中間選挙が大統領の信任投票と位置付けられ、しかも不信任の意見が強くなりがちなのは、歴代政権でもみられた現象で、トランプ氏に限った話ではない。
上院が共和党、下院が民主党という「ねじれ議会」は、賛否が激しく分かれるトランプ氏らしい結果ともいえる。親トランプ派は「トランプ氏がいなければ共和党は上院も失っていた」と主張し、反トランプ派は「トランプ氏のせいで共和党は下院を失った」との説を唱えるだろう。
3.共和党で光ったマコーネル氏の政治手腕
今年の夏には一時期、民主党が上院を制する可能性も取りざたされていた。しかし共和党のマコーネル上院院内総務は少しもあわてずに党をまとめ、接戦が伝えられたテネシー、テキサス両州で現有議席を維持したうえ、フロリダ、インディアナ、ノースダコタ各州で民主党現職から議席を奪うという快挙に持ち込んだ。
上院選はもともと、改選議席の分布が民主党26、共和党9と差があり、共和党が有利とされてきた。それでも、世論の支持が民主党に傾くなかで共和党が議席を増やすことは、ほんの1カ月前まで不可能に近いと思われていた。