トランプ氏、民主党指導部と協議 政府閉鎖「何年でも」
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は4日、政府機関の一部閉鎖が続いている問題をめぐり民主党指導部と協議した。共和党側が合意成立を楽観視する一方、民主党側は妥協は難しいとの見方を示している。
協議後、双方とも行き詰まり打開に向けた即効策を説明することはなかった。トランプ氏は楽観的な見通しを示す一方、膠着(こうちゃく)状態が歴史的な期間に及ぶ可能性もあると認めた。
民主党のシューマー上院院内総務がホワイトハウスで記者団に明かしたところによると、トランプ氏は「政府閉鎖を何カ月でも何年でも続ける考えがある」と述べたという。
トランプ氏も直後に発言を認め、「そうなるとは思っていないが、用意はできている」と主張した。
協議内容に詳しい情報筋2人によれば、トランプ氏は膠着状態を「選挙まで」引き延ばす考えにも言及。国境の壁建設費として56億ドルを充てる要求を譲らなかった。協議の冒頭ではペロシ下院議長に対し、民主党議員が弾劾(だんがい)の可能性を提起していることに不満を示す場面もあった。
左から民主党のペロシ下院議長、トランプ大統領、民主党のシューマー上院院内総務/Getty Images
トランプ氏は一方で、週末に新たな協議を開くと発表。ペンス副大統領やニールセン国土安全保障長官、クシュナー上級顧問ら、協議に参加する側近を指名したことを明らかにした。
国境の壁建設をめぐっては、「この問題が解決されるまで政府を再開しない」と強調し、「国家安全保障の問題であり、テロリスト対策の問題でもある」と述べた。
民主党側も妥協しない姿勢で、政府再開まで国境の壁問題を取り上げるべきではないとしている。ペロシ氏は協議終了後、「政府が再開されるまでこの問題は解決できないと大統領に明確に伝えた」と話した。