トランプ大統領、インフラ協議打ち切り 民主党の議会調査に反発
ワシントン(CNN) トランプ大統領は22日、ホワイトハウス中庭で記者会見を開き、議会民主党による政権監視の要求が与野党の協力を妨げているとして、怒りをあらわにした。
記者会見の狙いは政敵のけん制だったが、民主党側による召喚状や情報開示請求にトランプ氏がいら立っている状況も浮き彫りになった。
民主党内では、ペロシ下院議長に対して弾劾(だんがい)手続きの開始を求める声が強まっている。今回の会見を受け、ペロシ氏は難しい状況に立たされそうだ。
トランプ氏は記者会見に先立ち、ペロシ氏やシューマー上院院内総務(民主党)とインフラ投資をめぐる協議に臨んだものの、これを短時間で打ち切っていた。
トランプ氏は会見で、議会調査が終わるまで民主党とこれ以上協力するつもりはないと表明。「私は最初から2トラック路線はおそらく無理だと言ってきた。調査を続けるか、投資を進めるか、そのどちらかだ」と述べた。
そのうえで、民主党は調査を選択したとし、「いんちきな調査を終わらせろ」と語った。
当局者によると、トランプ氏が記者会見で怒りをあらわにした背景には、大統領弾劾に関する党内会合を終えたペロシ氏が、トランプ氏による「隠ぺい」を非難したことがある。
トランプ氏はニュース番組でペロシ氏の発言を知り激怒。ホワイトハウス中庭での会見を準備するよう側近に指示した。会見台に貼る「共謀はない」と記されたポスターの印刷を命じる場面もあったという。