不法移民680人を一斉摘発、記録的な規模 米ミシシッピ州
ミシシッピ州モートン(CNN) 米当局がこのほど、ミシシッピ州で不法移民の一斉摘発を実施し、食品加工工場7カ所で少なくとも680人を拘束した。記録的な規模の摘発作戦になったとしている。
同州モートンの工場前では8日午前、集まった人が家族らの釈放を待っていた。多くは午後遅くまでそこにとどまった。
CNN系列局の映像やフェイスブックのライブ動画には、両親に何が起こったのか説明を待つ間、子どもたちがすすり泣く様子が映っている。
CNN系列局WJTVによると、同州フォレストでは、ボランティアが夜に備えて行き場を失った子どもたちを地元の体育館に連れて行った。飲食物を配ったものの、大半の子どもは食べずに泣いていたという。
体育館のオーナー、ジョーダン・バーンズさんはWJTVの取材に、「法律や物事の仕組み、制度の存在は理解している。だが、誰であれまずは子どもたちを最優先で考える必要がある」と語った。
バーンズさんがCNNに明らかにしたところによれば、子どもたちは全員、数時間後に家族と再会した。体育館は通常の営業を再開する予定。
ただ、モートンにある工場の駐車場では8日、生活が中断したという人たちが詰めかけて釈放の知らせを待っていた。
教会のメンバーが拘束された場合を考え駐車場に来たという女性は「ゴーストタウンそのもの。本当に空っぽだ。モートンやフォレスト、周辺地域が日中これほど空っぽに見えたことは過去にない」と語った。
今回の摘発は6都市の食品加工工場で行われ、不法移民少なくとも680人が拘束された。移民・税関捜査局(ICE)の報道官は声明で、このうち300人以上が8日までに釈放されたとしている。