予備選の初勝利でバイデン氏復活、実業家のスタイヤー氏は撤退
(CNN) 今秋の米大統領選に向けた民主党の候補者選びの第4戦となるサウスカロライナ州予備選が行われた。勝利を収めたジョー・バイデン前副大統領は停滞していた選挙戦に活力が戻った。大きく引き離されて3位に終わった実業家のトム・スタイヤー氏は選挙戦からの撤退を明らかにした。
バイデン氏は今回の勝利で、指名を争っているバーニー・サンダース上院議員への主要な穏健派の対立候補という立場を築いた。
バイデン氏はサウスカロライナ州コロンビアで勝利演説を行い、多数の州で同時に予備選・党員集会が行われるスーパーチューズデーに期待を寄せた。
バイデン氏は演説で、「オバマケア(医療保険制度改革)を壊すのではなく築く者、NRA(全米ライフル協会)と銃メーカーを保護するのではなくそれらと対決する者、貧困層や中間層に対する税を引き上げるのではなく、貧困層に努力次第のチャンスを与え、中間層を回復させるために立ち上がる者、約束を守る者、民主党員がそうした誰かを求めるなら、我々に合流を」と訴えた。
問題は今回の勝利をバイデン氏は選挙戦への勢いに変えられるかだ。サンダース氏はサウスカロライナ州予備選では2位につけており、スーパーチューズデーで勝利して代議員の人数で大きくリードしたい考え。
スタイヤー氏は選挙戦からの撤退を決めた。サウスカロライナ州には2000万ドル以上を投じたものの、引き離されて3位に終わった。
バイデン氏は3戦目までの低調な戦いぶりから、サウスカロライナ州と、州のより穏健で多様性のある有権者にすべてをかけていた。敗退していたら屈辱的な最後を迎えていた可能性が高かった。
バイデン氏は今回の勝利で、民主党の支持層の中でも重要なアフリカ系(黒人)の有権者に訴えかけることのできる唯一の候補者だと主張することができるようになった。