米感染症研究の第一人者、トランプ氏の誤認発言「防げず」
(CNN) 米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は26日までに、トランプ大統領が新型コロナウイルス問題で事実に基づかない発言などを記者会見で示すことに触れ、「私が(大統領の)マイクの前に飛び出し、抑止することは出来ない」と述べた。
米学術誌「サイエンス」との会見で表明した。誤認や虚偽の発言があったとしても、「後で修正を促すことを試みれば良い」とも語った。
ファウチ博士は会見で、トランプ政権と共に新型肺炎の対応策を練っている現状などについて見解を示した。博士は感染症研究では米国の第一人者とされ、これまで6人の大統領に仕えてきた。
今回の新型コロナ流行への対処についてもトランプ政権内で中心的な役割を果たしている。
所長は会見で、「少々疲れたが、この他に問題はない。私の知る限り新型コロナに私は感染していないし、解任もされていない」と説明。
トランプ氏については、意見が合わない問題もあるとしながらも大統領の姿勢については好意的な見方を示した。「独自の方法やスタイルを持っている」とし、「本質的な問題では私の意見を傾聴してくれる」と述べた。
トランプ大統領が「中国ウイルス」と呼称していることにも触れ、所長はこの表現を一度も使ったことがないと語った。