追悼式で黒人指導者が弔辞、米国は「私たちの首を押さえ続けた」
ミネアポリス(CNN) 米ミネソタ州ミネアポリスで4日、白人警官に首を圧迫されて死亡した黒人男性ジョージ・フロイドさん(享年46)の追悼式が営まれた。黒人運動の指導者アル・シャープトン師は弔辞で人種差別を非難するとともに、刑事司法制度内に説明責任を確保するよう求めた。
シャープトン師は公民権団体ナショナル・アクション・ネットワークの創設者。弔辞では「私たちが望みや夢をかなえることができなかったのは、首をひざで押さえ続けられていたためだ」と訴えた。
弔辞を読み上げるシャープトン師のそばには、フロイドさんの遺体の入った棺(ひつぎ)が置かれていた。フロイドさんの追悼式はミネアポリスの式を皮切りに各地で行われた。
式にはフロイドさんの家族のほか、公民権運動の黒人指導者ジェシー・ジャクソン師、ミネソタ州選出のイルハン・オマル下院議員、キング牧師の長男マーティン・ルーサー・キング3世さん、俳優のケビン・ハートさんらも姿を見せた。
シャープトン師は「フロイドさんに起きたことはこの国で毎日起きている。教育や医療、米国生活のあらゆる場面でだ」と指摘。「今こそジョージの名の下に立ち上がり、私たちの首からひざをどけろと声を上げる時だ」と訴えた。
弔辞を読み上げた後、シャープトン師は参加者に対し、警官がフロイドさんの首を押さえ続けていたのと同じ8分46秒間の黙とうに加わるよう呼びかけた。
そして「長い時間だ。フロイドさんはこれほど長い間、あの場所に横たわっていた」と語った。