昨秋倒壊のホテル、遺体収容をようやく開始へ 米
ニューオーリンズ(CNN) 米ルイジアナ州ニューオーリンズ市の中心部で昨年10月、建設中の「ハードロック・ホテル」の一部が倒壊した事故で市当局は12日までに、今なお現場に取り残されている作業員2人の遺体の収容作業を13日に開始するとの見通しを示した。
昨年10月12日に起きた倒壊では3人が死亡し、数十人が負傷。遺体1体が既に収容された。
建物は18階建てで、63歳と36歳の2作業員の遺体は8階と10階の間に残っている。収容作業がこれまで遅れたことについては建物の構造が不安定で、遺体がある場所へ進入出来ないのが原因としていた。
作業の遅延の当初の原因は、建設地に据えられたクレーン2基が風にあおられて揺らぎ、建物の崩落をさらに誘発しかねないことだった。2基は昨年10月20日、爆破で解体されていた。
市の報道担当者は先に、遺体の収容作業には数日間かかると説明。作業などへ向けて先月には現場付近にある一部の建物を安全対策を理由に取り壊してもいた。
建設地周辺には新たなクレーン3基が組み立てられ、遺体の収容作業が始まる前に古いクレーンの除去も試みた。
今年1月には遺体1体を隠していたシートが風でめくれ、その姿が衆目にさらされる事態も起き、迅速な収容を迫る声が強まってもいた。遺体の脚部が曲がった鋼材から突き出るような画像がツイッター上に流れ、市長室は市民らに画像の共有をやめるよう呼びかける騒ぎともなっていた。