米フロリダ州、新規感染者1.2万人超 マスク着用義務付けには否定的
(CNN) 米フロリダ州で19日に報告された新規の新型コロナウイルス感染症の症例数が、再び1万2000例を超えた。1カ月前の過去最多だった約4000人に比べて3倍以上に増えている。
19日に同州で確認された新規の症例数は1万2478例、死者は87人だった。しかしデサンティス州知事は18日の時点で、マスク着用を拒む人を訴追することはしないと述べ、州全土でマスク着用の義務付けに踏み切ることには否定的な姿勢を示した。
専門家が同州の流行の中心地とも位置付けるマイアミ地区では、郡が義務付けているマスク着用規定に従わない人を警察が取り締まっている。国の対策を率いる米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長は全米の州や自治体に対し、「できる限り強制的に」住民のマスク着用を徹底させるよう促している。
マイアミデード郡では集中治療室(ICU)の受け入れ能力が約127%に達し、病床数398床に対して患者数は507人に上る。しかし同郡は1200床あまりを転換する能力があるとしている。同郡では過去2週間で入院患者数が40%増え、人工呼吸器の使用は約64%増えている。
医療従事者の労働組合代表はCNN系列局WFORの取材に対し、マイアミの病院は「危機的な状況にある」と述べ、「今日はICUだけでも看護師15人から病欠の連絡があった」「3月からこの状況が続き、みんな疲れ切っている」と訴えた。
フロリダ州の感染者は累計で35万人以上、死者は4982人に達している。アリゾナ州でも18日の死者が過去最多を記録。ルイジアナ州のエドワーズ知事も、これまで以上に感染が広がっているとツイートした。