裁判官宅を銃撃の容疑者、車中に別の女性裁判官の写真も　米ＮＹ州

（ＣＮＮ） 米ニュージャージー州で女性裁判官の自宅が銃撃され、２０歳の息子が死亡した事件で、容疑者の男に関係する車の中から、別の女性裁判官の氏名と写真が見つかった。司法当局者が明らかにした。

司法当局によると、ニュージャージー州でエステル・サラス裁判官の自宅を銃撃したとされるロイ・デン・ホランダー容疑者に関係する車の中から、ニューヨーク州上訴裁（同州の最上級裁判所に相当）のジャネット・Ｍ・ディフィオーレ長官の氏名と写真が見つかり、連邦当局が本人に連絡を取った

デン・ホランダー容疑者がディフィオーレ長官を狙うつもりだったのかどうか、米連邦捜査局（ＦＢＩ）は明らかにしていない

１９日の事件では、サラス裁判官の自宅を訪れた男が玄関のドア越しに発砲し、サラス裁判官の息子で大学生のダニエル・アンダールさん（２０）が死亡、夫で弁護士のマーク・アンダールさんが負傷した。マークさんは２度の手術を受けて容体は安定しているが、２１日に再度の手術を必要としている。

ＦＢＩは２０日、ロイ・デン・ホランダー容疑者を特定した。弁護士だった同容疑者は、性差別・人種差別的な考え方をもつ反フェミニズムの弁護士だったとされる。

今回の事件は、裁判官、特に女性裁判官が、職務遂行に伴う危険に直面している現実を浮き彫りにした。

ニューヨーク州のクオモ知事は２１日、州警察に対し、ディフィオーレ長官の身辺警護を指示したことを明らかにした。

デン・ホランダー容疑者は、ニューヨーク州サリバン郡で死亡しているのが見つかった。司法関係者によると、自分を銃で撃って自殺したとみられる。