米公民権運動の活動家チャールズ・エバース氏が死去、97歳
(CNN) 著名な公民権運動の活動家メドガー・エバース氏の兄で、自身も運動に身を投じたチャールズ・エバース氏が22日午前、老衰のため死去した。97歳だった。地元検視当局が明らかにした。
チャールズ氏の弟、エバース氏は全米黒人地位向上協会(NAACP)ミシシッピ州支部の指導者を務めていたが、1963年にスナイパーに射殺された。
チャールズ氏自身、公民権運動の先駆けの1人とみられている。1954年、NAACP州支部の有権者登録部門のトップに就任。弟の死後は指導部での役割を引き継ぎ、黒人有権者の登録を促す運動を始めた。
69年にはミシシッピ州ファイエットの市長に選出され、同州で初めて黒人の市長になった。
ミシシッピ州のテート・リーブス知事はツイッターで「安らかに眠れ、チャールズ・エバース」と言及。チャールズ氏について「公民権運動の指導者であり、私や多くの州民にとって真の友人だった。彼の思い出はいつまでも大切に尊重される」と悼んだ。
ケネディ上院議員(中央)やキング牧師(左)と一緒に写った写真/Bettmann Archive/Getty Images
ミシシッピ州選出のロジャー・ウィッカー上院議員(共和党)も、チャールズ氏を「間違いなく歴史に残る人物」と呼び、「今後、彼のような人は現れないかもしれない」と述べた。
チャールズ氏は実業家やラジオ司会者としても活躍。キャリアを通じ「社会通念に挑戦したり、ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)に公然と反抗したりすることを決して恐れなかった」(ウィッカー議員)
公職者としては、自由民主党から無所属、そして共和党にくら替えした。2016年大統領選ではトランプ大統領の選挙人も務めたという。
22日夕の時点で葬儀の予定は不明。