米国民の48%が警察を信頼、過去最低の水準
(CNN) 警察を「大いに信頼」あるいは「かなり信頼」とする米国民の比率が約48%と過去最低の水準に落ち込んだことが最新世論調査で13日までにわかった。昨年の調査では53%だった。
警官への信頼度で黒人と白人との間に大きな落差があることが主因となっている。米世論調査企業ギャラップによる今回の調査は、米ミネソタ州で今年5月、白人警官が黒人男性のジョージ・フロイドさんを死なせた事件の数週間後に実施された。
ギャラップによるこの種の調査は約30年間続いている。
過去の調査では警察への信頼感は黒人より白人が高い傾向があったが、今年の場合は共に下落。「大いに信頼」あるいは「かなり信頼」とする黒人は19%のみで、白人は56%だった。
黒人の警察への信頼度は2014年まで30%なかばの水準で推移。前年には黒人少年の殺害の罪に問われた中南米系の男性が無罪判決を受け、抗議デモが広がってもいた。この事件を契機に、黒人の警察への信頼度は30%へ低下し続け、半面、白人の場合は60%にとどまっていた。
今年5月のミネソタ州での事件後、警察の改革や運営資金の削減などを求める抗議デモが頻発。一部の都市では具体的な措置にも踏み切っていた。
ギャラップが先月発表した世論調査結果によると、警察の改革に同調する米国人が多いことが判明。大きな変革が警察業務に必要としたのは58%で、小規模な改革を支持したのが36%だった。
警察予算の削減を求めたのは約47%で、警察組織の全面的な解体を促したのは15%のみだった。