米、コロナ感染件数が減少か 内陸部は依然として危機感
(CNN) 米国での新型コロナウイルスの感染件数が減少している可能性が出てきているが、内陸部の当局者からは気にかかる知らせが報告されている。
カンザス州のケリー知事は24日、州内の全ての郡で少なくとも1件の新型コロナウイルスが報告されるという「残念な節目」を迎えたと明らかにした。ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば、7日間平均の新規感染の件数は24日時点で561件と6月半ばの約100件から増加している。
ケリー知事はさらなる状況悪化の一例として、学生がキャンパスに戻っていることに言及。大学で複数のクラスター(感染者集団)が報告されていると明らかにした。
ケンタッキー州のベシア知事は感染件数が再び増加する恐れがあると警告した。ケンタッキー州では先週報告された死者数がこれまでで最も多かったという。ベシア知事は「不安な兆候」が見られると述べた。
こうした警告も出ているが、全国で見ると感染件数や死者数は減少しており、夏の感染拡大が鈍化しつつあるという希望も見えてきた。しかし、秋や冬に向けて厳しい状況に陥る可能性もあるとして、専門家からは、まだ予防措置緩和の時期ではないとの見方が出ている。
ジョンズ・ホプキンス大学によれば、米国での新型コロナウイルスの感染件数は570万件超で、死者数は少なくとも17万8326人。
新規感染の週平均は24日時点で約4万3000件と、ピークだった7月22日の6万7317件を下回っている。新型コロナウイルスによる死亡率も減少している。米疾病対策センター(CDC)は先ごろ、旅行に関する指針を変更し、海外や感染が多い地域から戻った後に2週間の自宅待機を行う勧告を取り下げた。