無乗客で航行のクルーズ船が遭難船を発見、24人救助 米フロリダ州沖
(CNN) 新型コロナウイルスの流行に伴い「幽霊船」状態にあるクルーズ船が、海上で遭難したボートを発見して24人を救助する出来事があった。
救助に貢献したのは、通常であれば乗客2000人以上が乗船している「カーニバル・センセーション」(全長約260メートル)。同船を運航するカーニバル・クルーズラインによると、17日にフロリダ州パームビーチ沖約60キロの公海上で、遭難したボートを発見した。
クルーズ業界は新型コロナウイルスの影響で閉鎖状態にあり、カーニバル・センセーションも乗客を乗せず、乗員の数を減らして運航していた。
遭難したボートの救助に駆け付けた同船は、ボートの乗船者に毛布やライフジャケット、食糧、水などを提供した。
ボートの乗船者にはライフジャケットや毛布、水が提供された/Courtesy Carnival Cruise Line
ボートが沈み始めると、24人をカーニバル・センセーションに乗船させたという。
救助した24人は、乗員からの隔離を徹底させたうえで、同船の医療班が診察した。報道によると、国籍はさまざまで、子ども2人が含まれていた。24人はその後、沿岸警備隊が上陸させた。
世界のクルーズ船のほとんどは現在、限られた乗員で港湾の外を航行しながら待機を続けている。一部は欧州で客船の運航を再開したものの、多くのクルーズ船は2020年末まで運航停止を表明している。