米国の1日あたり感染者数、近く過去最多更新か 米医務総監が警鐘
(CNN) ジェローム・アダムス米医務総監は23日、国内各地で報告される新型コロナウイルスの感染例が急速に増えていることを踏まえ、近く流行開始以降で最悪の状況が訪れる可能性があると警鐘を鳴らした。
国際保健外交に関する会合で述べた。「米国では今週、おそらく1日あたりで過去最多の感染者が出ることになる」としている。
ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、米国では22日、ここ3カ月で初めて新規感染者数が7万人を上回り、7万1671人となった。これは7月24日以来の人数で、全体でみても過去4番目に多い。
同大によると、23日夕時点での新規感染者はこれを上回る7万1950人に達した。
アダムス氏はまた、国内の75%の法域で入院患者数が増加しつつあると述べ、警戒を促した。当局者の間では、死者数についても今後数週間で増加に転じるとの懸念が広がっている。
一方、アダムス氏は明るい材料として、国内の死亡率が約85%減少したことを挙げた。レムデシビルやステロイドの使用、コロナ患者への対応能力の向上などが要因だという。
新型コロナの追跡プロジェクトによると、国内の現在の入院患者は4万1000人以上と、8月20日以降で最多の水準にある。入院患者の数は10月初めから33%増えた。
CNNが今週入手したホワイトハウス対策チームの報告書では、当局者の話として、「(南部および南西部の)サンベルトで状況悪化の初期の兆候が見られ、中西部および北部州全域でも状況悪化が続いている」と指摘。感染者や入院患者、死者の増加に警鐘を鳴らす州レベルの指導者も増えている。