トランプ米政権の現旧当局者、水面下でバイデン氏側に接触
ワシントン(CNN) トランプ米政権の当局者やここ数カ月間で政権を離れた元当局者の一部が、バイデン次期大統領の政権移行チームのメンバーに水面下で接触を開始したことが19日までにわかった。事情に詳しい関係者が明らかにした。
これまでトランプ氏は大統領選での敗北を認めておらず、ホワイトハウスも政権移行への妨害を続けている。水面下での接触は、こうした現状に政権関係者までもがいら立ち始めていることの兆候といえる。
一般調達局(GSA)は依然としてバイデン氏の勝利を認めておらず、正式な政権移行を開始していない。このため、バイデン氏はいまだ連邦機関と接触できない状況で、新政権の人事を進めるための資金を確保できず、機密情報のブリーフィングも受けられずにいる。
トランプ政権の元当局者はCNNに対し、こうした接触の試みについて、党派的な思惑よりも国への責務を優先する動きだと説明。協議の内容については、正式な政権移行の過程で行われる公式ブリーフィングほど詳細ではないものの、バイデン氏側が就任後に取り組む問題の感触をつかむ助けになる可能性はあると述べた。
数カ月前に政権を離れた別の当局者は、自分と同様の役割でバイデン政権入りすることが見込まれる人物に個人的にメールを送り、協力を申し出たと明かした。
現当局者の1人も18日、CNNに対し、トランプ政権内部からバイデン氏のチームに非公式の接触を行ったと明らかにした。今のところ実質的な協議にはつながっていないという。
一方、バイデン氏の上級顧問は政権から接触があったことを認めたものの、コメントは控えた。