米国、コロナで1000人に1人が死亡 年末年始でさらに感染拡大の恐れ
(CNN) 米国内の新型コロナウイルス感染による死者が26日、人口の1000分の1のラインを超えた。年末年始の移動や集まりで、感染はさらに拡大する恐れがある。
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、米国内の死者の累計は26日午後の時点で33万747人に上り、国民1000人あたり1人以上の割合となった。
専門家らによると、米国では9月のレーバーデー(労働者の日)、10月のハロウィーン、11月の感謝祭という行事のたびに、人が集まるイベントの場で感染拡大が加速してきた。
米疾病対策センター(CDC)はクリスマス前後の移動を避けるよう呼び掛けたが、この1週間に全米の空港で保安検査所を通過した乗客は710万人以上、23日だけで120万人近くと、いずれも感染拡大が始まってから最多の人数を記録した。
クリスマス当日の25日は61万6469人と昨年の23%にとどまったものの、当局者らは今後のUターンラッシュを懸念している。
年越しパーティーなどが盛んな大晦日(みそか)の夜についても、CDCは「対面式のパーティーを開くなら屋外で人数を制限し、音楽のボリュームを下げて大声を出さない」などの指針を示している。
米当局はこのほど、感染力が強いとされる英国発の変異種に対応するため、同国からの渡航者全員に搭乗前3日以内の陰性証明を義務付けると発表した。ただし専門家の間では、この措置の効果を疑問視する声もある。
CDCの研究チームが先月発表した未査読の論文では、3日前の検査1回で軽減できる感染リスクは5~9%にすぎないとされた。同論文によると、出発当日に検査すればリスクを37~61%抑えることができるという。