米、ワクチン配布の遅れ続く 接種は配布の3割にとどまる
(CNN) 米国で新型コロナウイルス向けのワクチンの配布に遅れがでており、一部の州では、ワクチン接種の優先順位について変更を行っている。
米国ではこれまでに1730万回分のワクチンが配布されたが、接種は530万回と配布された量の30.7%にとどまっている。トランプ政権は昨年末までに2000万回分のワクチンを接種することを目標に掲げていたものの追い付いていない。このため、多くの州ではスピードアップに乗り出している。
モンタナ州のジアンフォルテ知事は5日、新型コロナウイルスワクチンの指針の一部を変更し、70歳以上や16~69歳の年齢層の特定の症状を持つ人を含めると明らかにした。
フロリダ州のデサンティス知事は病院に対し、ワクチン接種が素早く行われない場合には割り当てを失う可能性があると警告した。フロリダ州はワクチン接種の対象を65歳以上に拡大しており、需要の多さから、ワクチン接種のために徹夜する高齢者も出ている。
トランプ政権当局者はCNNの取材に対し、ワクチンの接種について引き続き各州に判断をゆだねる姿勢を示し、より多くの人がワクチンを接種できるよう促している。
疾病対策センター(CDC)のガイドラインでは、ワクチン接種の優先順位は、医療従事者と長期ケア施設の入居者を最も上位に挙げている。次が75歳以上の高齢者と、日々の暮らしに不可欠な「エッセンシャルワーカー」のうち消防士や刑務官、公共交通機関の労働者など医療関係以外の人々となっている。65~74歳と16~64歳で医療的に高いリスクのある人たちなどは次のカテゴリーに含まれる。
公衆衛生局のアダムス長官はNBCの番組で「もし需要がある場所になければ、それらのワクチンを別の場所に移す」と述べた。