全米ライフル協会が破産申請、本拠地をテキサス州に移して再出発目指す
ニューヨーク(CNN Business) 全米ライフル協会(NRA)が米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)を申請したことがわかった。
NRAは1871年に設立。15日に発表された声明によれば、ニューヨーク州を離れてテキサス州で非営利団体として再法人化を目指す。
NRAではここ数年で幹部の刷新が行われたほか、財務不正の疑惑が出ていた。
ニューヨーク州のジェームズ司法長官は2020年8月、NRA幹部が政府の非営利団体に関する法律に違反し、同団体の多額の資金を個人的な用途や税金詐欺に使用したとして訴えを起こした。
ジェームズ長官は、現在と以前のNRA幹部が私的な取引による誤った管理の文化を生み出し、自分たちや家族、友人、特別待遇の業者などを潤したため、3年で6300万ドル以上の損失が生まれたとの見方を示した。
NRAはジェームズ長官が憲法修正第1条で保障された同団体の権利を阻害しているとして対抗訴訟を起こした。
ジェームズ長官はNRAの破産申請の発表を受けて声明を出し、今回のNRAによる破産申請を精査しているとし、破産申請や他の戦術を使って説明責任や同州司法当局の監督から逃れようとすることは許されないと述べた。
NRAは声明で、今回の破産申請について、機会と成長、進展に向けた道のりを示していると指摘。NRAは、同団体の貢献を評価し、順法精神のあるメンバーを賞賛し、憲法上の自由を支持するパートナーとして加わる州で再法人化を目指すと説明した。