米議会乱入事件で殉職の警官、遺体を議事堂内に正装安置 バイデン氏が対面
(CNN) 米連邦議会議事堂への乱入事件で殉職した議会警察のブライアン・シックニック巡査の遺体が2日夜、議事堂に到着した。自らの命を顧みず暴徒への対応に当たった同巡査に敬意を表し、遺体は議事堂内のロタンダ(ドームの下にある円形の大広間)に正装安置された。
この後、バイデン大統領がジル夫人とともにロタンダに現れ、数分間遺体と対面。手を自身の胸に当てたり十字を切ったりして故人への哀悼の意を示した。
シックニック巡査の遺体を正装安置することについては、ペロシ下院議長とシューマー上院院内総務が先月29日に発表していた。遺体到着の儀式は2日の現地時間午後9時半に開始。この後10時から、議会警察のメンバーによる遺体との対面が夜通しかけて実施される。
遺体の正装安置は米国政府の指導者らに対して行うのが通例。一般市民の遺体が議事堂内に正装安置されたのは、1998年に銃で撃たれて死亡した議会警察の警官2人が最初だった。
シックニック巡査の遺族は1月30日に声明を出し、議会の主導で「亡くなった我が米国の英雄に歴史的な栄誉が与えられる」ことへの感謝を述べた。
また殉職を受けて、非常に多くの人々から支援やいたわりの声が寄せられたと明らかにし、「感謝を表明したい」とつづった。
多くの連邦議会議員が、シックニック巡査をたたえる機会を議事堂内で設けるよう求めていた。遺体の正装安置はサウスカロライナ州選出の2人の共和党議員が実施に必要な法案を提出した。遺体はロタンダに安置された後、アーリントン国立墓地に埋葬される。