米NYのアジア系女性暴行、被害者支援に寄付金2800万円
(CNN) 米ニューヨークで先月末に人種差別的な言葉を浴びせられ、暴行を受けたアジア系の女性を支援しようと、7日までに約25万7000ドル(約2800万円)の寄付金が集まった。
暴行の被害を受けたビルマ・カリさんの娘、エリザベスさんが、資金調達サイト「ゴーファンドミー」で寄付を呼び掛けている。当初目標としていた2万ドルをはるかに超える額が寄せられた。
エリザベスさんはゴーファンドミーへの投稿で、「昨年からずっと、全米各地でアジア系の高齢者たちが襲われるニュースを見て、自分の親や家族が同じ目に遭うかもしれないと恐れていた」「母が被害者になったという電話に耳を疑った」と話した。インターネット上で拡散した防犯カメラの映像は、「見るに堪えない」光景だったという。
この事件で逮捕されたホームレスの男は、自分の母親を殺害した罪で服役し、仮釈放中だった。
調べによると、男はビルマさんに近付いて罵声(ばせい)を浴びせ、「お前はここの人間ではない。アジア人め」と言って押し倒したうえ、数回にわたって殴りつけた。ヘイトクライム(憎悪犯罪)としての暴行罪などで起訴されている。
エリザベスさんによると、集まった寄付金はビルマさんの治療費のほか、ほかの被害者や組織を支援し、アジア・太平洋諸島系米国人に対するヘイトクライムへの問題意識を高めるために活用するという。