テキサス州知事、公立学校などでのマスク義務付けを禁止
(CNN) 米南部テキサス州のアボット知事は18日、州内の郡当局、公立学校区、保健機関や政府職員らに対し、マスク着用の義務付けを禁止する行政命令を出した。
アボット氏は「テキサス住民にとって最良の保健行動を決めるのは、政府でなく住民自身だ」と強調。「住民がマスクを着けるかどうかを選ぶ自由を守りながら、引き続き新型コロナウイルス感染を抑えることは可能だ」と述べた。
命令によると、公立学校は来月5日以降、敷地内で生徒や教職員、保護者らにマスク着用を求めてはならない。また今月21日以降、マスク着用を義務付けようとした地方行政機関や職員には、最大1000ドル(約10万8000円)の罰金が科せられる。
ただし州立の介護施設や病院、司法施設、郡や市の刑務所は例外とする。
米疾病対策センター(CDC)は先日、新型コロナウイルス感染対策の指針を更新し、ワクチン接種を完了した人は原則として屋内外ともマスクなしで行動できるとの判断を示した。これを受けてニューヨークやカリフォルニア、ミシガンなどの州はマスク義務付けの解除を発表している。
テキサス州は3月2日に州内全域でマスク着用義務を解除。その翌週には全ての店舗などに人数制限なしの営業再開を認めていた。
18日の命令に対し、同州ヒューストンのターナー市長は「明らかな越権行為。知事の権限は絶対ではない」と強い反発を示し、「ヒューストンの職員や市の施設に入ろうとする人がワクチン接種を完了していない場合はマスクを着けるべきだ」と言明。「ワクチン接種を義務付けてはいないが、自分自身や家族、同僚を守るために強く接種を勧める」と述べた。