タンカー攻撃、イラン製無人機を使用と結論 米国防総省調査チーム
(CNN) 中東オマーン沖でタンカーが攻撃された事件で、調査に当たる国防総省の専門家チームは、攻撃に使われた無人機はイラン製だと結論づけた。米中央軍が6日の声明で明らかにした。
事件では日本企業が所有するリベリア船籍のタンカー「マーサー・ストリート」が攻撃を受け、船員2人が死亡。これを受け中東地域の緊張が高まっている。
主要7カ国(G7)の外相は6日、共同声明でイランの関与を明確に指摘し、攻撃を「明白な国際法違反」と非難。「入手可能な全ての証拠は明らかにイランを指し示している。この攻撃を正当化する理由はない」とした。
米中央軍の声明によると、空母「ロナルド・レーガン」から派遣された国防総省のチームが調査した結果、タンカーは先月30日、軍用爆薬を積んだ無人航空機(UAV)による攻撃の目標となったことが判明した。タンカーは前日にもUAVによる攻撃2件の目標となっていたが、これは成功しなかった。
中央軍の報告書に記載された概要文によると、中東では現在、イランが設計・製造した自爆UAVの使用が増えている。イランやその代理勢力はサウジアラビアやイラク国内の目標などに対し自爆UAVを積極的に使用しているという。
「マーサー・ストリート」は、イスラエルの実業家が所有する企業が運航する。イラン新大統領に強硬派のエブラヒム・ライシ氏が就任する中、イスラエルとイランの間では事件を受けて言葉の応酬が激しさを増している。