新型コロナ、さらに10万人死亡の可能性も 米
(CNN) 米国で新型コロナウイルスが流行して入院患者の数が約10万人となり、ワクチン未接種の人たちの間で感染が拡大している。ワシントン大学の最近の予測モデルによれば、12月までに新型コロナウイルスによってさらに10万人が死亡する可能性がある。
米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は29日、CNNの番組に出演し、「現在起こっていることは、完全に予測可能であるがしかし完全に予防可能だ」と述べた。ファウチ所長は、予測モデルの結果もあり得るとしたが、ワクチンによって事態が好転することもわかっているとも述べた。
ファウチ所長によれば、ワクチンの接種が可能な約8000万人がまだ接種を行っておらず、まさにこうした人々が新型コロナウイルスの流行で事態を好転させることに一役買える可能性があるという。
ファウチ所長は、ワクチン未接種の人たちに接種してもらえば状況は好転するとして、イデオロギーや政治的な違いなどはわきに置いて、ただワクチンを接種してもらうことがこの危機的状況では重要だとの見方を示した。
米国では新型コロナウイルスの新規感染件数は1日あたり平均で15万5000件となり、多くの病院が新たな感染急増に圧迫されている。
新型コロナウイルスによる入院が増加するなか、米南部では先週、多くの病院が酸素不足を報告している。
こうした入院患者の中には小児科の患者もおり、一部の地域で学校が再開されて以降、子どもの入院も増加している。過去1週間で数千人の子どもたちが新型コロナウイルスのために隔離措置に入っており、当局者や教師、親が安全対策に重きを置くなか、不安定な新学期の開始となっている。