米代表団、タリバンとドーハで対話へ アフガン撤退後初めて
(CNN) 米国務省当局者は8日、米政府代表団がアフガニスタンの政権を掌握したイスラム主義勢力タリバンの高官とカタールの首都ドーハで今週末に会談すると発表した。
この種の高官級対話は、アフガン駐留米軍が今年8月下旬に完全撤退してから初めて。
消息筋によると、米代表団にはデービッド・コーヘン米中央情報局(CIA)副長官が加わる。米側がテロ対策を重視していることの表れとみられる。国務省のウエスト・アフガン和平担当特別副代表も参加し、国際開発局(USAID)などの代表者も同席する。
協議に臨むタリバンの高官はカブールから到着するという。
国務省当局者は、週末の対話は米国の国益にかかわる重要な問題でタリバンに現実的に関与する政策の継続と指摘。
会談での優先的な議題は、アフガン内に残る米国人や他の外国人、アフガン人協力者らの安全な環境での継続的な国外退避と説明。テロ勢力がアフガンを舞台に米国や同盟国の安全保障を損ねる行動を容認しないことの確約をタリバンに求めるともした。
女性や少女を含む全てのアフガン国民の権利への尊重、広範な支持を得られる包括的な政権の樹立もタリバン側に促すとした。
国務省のプライス報道官によると、アフガン内にとどまり続け退去を希望する米国人は数十人規模で接触を維持しているとしたが、残留している米国人の正確な人数の把握は難しいともした。