第2次大戦の米退役軍人が死去、112歳 存命中最高齢とされる男性
(CNN) 第2次世界大戦に従軍した米国の存命中の退役軍人で最高齢とみられていたローレンス・ブルックスさんが5日、死去した。112歳だった。米国立第2次世界大戦博物館が明らかにした。
同博物館によると、ブルックスさんは31歳で陸軍に召集され、大戦中の大半をアフリカ系米国人の工兵大隊で過ごした。隊の駐留先はニューギニアとフィリピンだった。戦後はフォークリフトの運転者として40年働いたという。
妻のレオナさんは2008年11月に死去。ブルックスさんには5人の子どもと13人の孫、32人のひ孫がいると、博物館の声明は述べている。
博物館は14年以降、ブルックスさんの誕生日会を催してきた。ブルックスさんはユーモアのセンスを発揮して場を盛り上げていたという。
博物館のスティーブン・J・ワトソン館長はブルックスさんについて、「やさしさと笑顔、ユーモアのセンスで各世代とつながっていた。人々は彼に愛情と尊敬の念を抱いていた」と振り返った。
バイデン大統領はツイッターでブルックスさんの訃報(ふほう)に言及。昨年言葉を交わしたのを誇りに思うとしたうえで、哀悼の意を示した。
地元ルイジアナ州のエドワーズ知事もツイッターで、ブルックスさんへの弔意とともに軍での働きに対する感謝の言葉をつづった。
退役軍人省によると、第2次大戦を戦った退役軍人1600万人のうち、現在存命なのは約24万人。国立第2次世界大戦博物館は、ブルックスさんの死去を受け、当時軍務に就いていた男女の物語を残す重要性が改めて浮き彫りになったと説明。未来の世代に語り継ぐ意義を強調した。