陸軍パラシュート部隊の実演を「脅威」と勘違い 米議事堂、警察の指示で全員避難
ワシントン(CNN) 米首都ワシントンの球場で20日夕に開かれた米陸軍のパラシュート部隊「ゴールデンナイツ」のイベントをめぐり、連邦議会警察が誤って「脅威と推定」されると判断して避難命令を出し、議事堂や周辺の建物にいた全員を避難させる騒ぎがあった。関係者がCNNに明らかにした。
パラシュート部隊の実演は、米大リーグ、ワシントン・ナショナルズが主催してナショナルズ・パーク球場で開かれた米軍の活動紹介イベントの一環だったと思われる。ゴールデンナイツのパイロットは現地時間の午後6時25分すぎ、風速計の吹き流しを降下した後、飛行を予定している具体的な方角も含めて、パラシュート降下の計画をロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港の管制塔に知らせていた。
しかし連邦議会警察は連絡を受けていなかったらしい。
議会警察は午後6時半過ぎ、「今すぐ避難を:航空機侵入」という件名の警報メールを送信。「議会警察は議事堂を脅かす恐れのある航空機を追跡しています」と告げた。
議会警察は議事堂内にいた人たちを直ちに避難させ、議事堂や周辺のオフィスビルには警報が鳴り響いた。警官はビルを個別に訪問し、中にいた人たちが速やかに避難していることを確認して回った。
屋外ではサイレンが鳴り響く中、議会警察が避難した人たちや観光客をその場から退去させ、議事堂の周辺にいた全員が強制的に避難させられた。