「英雄的市民」からの情報提供、米独立記念日の銃乱射防ぐ リッチモンド
(CNN) 米東部バージニア州リッチモンドで、市民からの1本の情報提供が4日の独立記念日に計画されていた銃乱射事件を防ぎ、無数の命を救っていたことがわかった。リッチモンド警察の署長が6日に発表した。
この市民は市内の円形劇場での祝賀イベントで銃乱射の計画がある話を耳にして、今月1日に警察に情報提供の電話を入れた。市のホームページによると、この劇場の収容人数は2400人。
警察は同日、市内の住宅を捜索し、ライフル銃2丁と拳銃1丁、弾丸223発を発見した。男1人も逮捕した。
警察はさらに別の人物1人の監視も行い、5日に逮捕。容疑者2人は非市民の銃器所持の疑いで訴追され、保釈は認められていない。
ジェラルド・スミス署長は「彼らは実際に7月4日の祝賀を銃撃する計画を立てていた。彼らの意図はわかったが動機は不明だ。同じ場所に住んでいたことはわかっている」と述べた。
スミス氏はまた、国土安全保障省と連邦捜査局(FBI)も捜査に関わっていると述べたが、銃撃計画の詳細は明らかにしなかった。
ただ「この英雄的市民が1本の電話でどれほど多くの命を救ったかは言うまでもない」と述べ、情報提供をした市民を称賛した。
4日には中西部イリノイ州シカゴ近郊のハイランドパークで独立記念日のパレード中に銃乱射事件が発生。7人が死亡、数十人が負傷する惨劇となった。
銃暴力に関するデータを収集する非営利団体「ガン・バイオレンス・アーカイブ(GVA)」によると、米国では年始からの186日間で300件以上の銃乱射事件が起きている。