70年前の黒人少年惨殺、発端となった証言の白人女性不起訴 米ミシシッピ州

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1955年当時のキャロライン・ブライアント・ドナムさん/Bettmann Archive/Getty Images/FILE

1955年当時のキャロライン・ブライアント・ドナムさん/Bettmann Archive/Getty Images/FILE

シカゴに住んでいたエメットさんは1955年、ミシシッピ州に住む親類を訪ね、当時20歳だったブライアント・ドナムさんに出会った。目撃者は、ブライアント・ドナムさんが夫とともに営んでいた市場で、エメットさんがブライアント・ドナムさんに向かって口笛を吹いたと証言している。

その4日後、ブライアント・ドナムさんの夫と夫の兄が、就寝中だったエメットさんを連れ出し、トラックに乗せて暴行。頭部を銃撃して遺体を川に投げ捨てた。

2人は殺人罪に問われたが、裁判でブライアント・ドナムさんが、エメットさんにつかみかかられて言葉で脅迫されたと証言。全員白人の陪審団は、2人を無罪とした。

2人はその後、56年の雑誌のインタビューでエメットさん殺害を認めている。1人は80年に、もう1人は94年に死亡した。

エメットさんの死は、惨殺された遺体の写真が雑誌に掲載されたことで全米の注目を浴び、公民権運動に火が付いた。

2007年、ミシシッピ州の大陪審はブライアント・ドナムさんを不起訴としたが、その後、ブライアント・ドナムさんが証言の内容を覆したと伝えられ、再捜査を求める声が強まった。

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