小型機を盗んで離陸、大型店に突入予告の男を逮捕 米
(CNN) 米南部ミシシッピ州の町テュペロの飛行場に勤める男が3日、小型機を盗んで飛び立ち、機内からの通報で市内の大型店に突っ込むと予告した。警察が説得を続けるなか、4時間あまり飛行を続け、空き地に着陸したところを逮捕された。
地元警察責任者の記者会見によると、同州在住で飛行場の運航会社に勤務するコリー・ウェイン・パターソン容疑者は同日午前5時すぎ、飛行場の双発ビジネス機に乗り込んで離陸した。
同責任者によれば、容疑者は多少の操縦訓練を受けたことがあるものの、操縦士免許は持っていなかったとみられる。
普段は飛行場の地上スタッフとして燃料補給を担当していた。盗まれた機体は、前夜に満タンになっていた。
容疑者は5時23分ごろに機内から緊急通報電話をかけ、同市内にあるスーパー大手「ウォルマート」の店舗に突入すると予告。これを受けて同店や近隣地区に避難指示が出た。周囲の主要道路も多くが通行止めとなった。
警察が容疑者と連絡を取り、飛行場へ戻るよう説得した。民間のパイロットも協力し、容疑者は着陸態勢に入ったが、直前になって中止。さらに飛行を続けた。
4時間以上過ぎたところで、容疑者はフェイスブックに「さようなら」という主旨のメッセージを投稿した。この時点で燃料が切れかけていたとみられる。
レーダー信号が一瞬途切れた後、容疑者は空き地に着陸したことを確認。まもなく窃盗とテロ脅迫の疑いで逮捕された。
連邦航空局(FAA)と連邦捜査局(FBI)が詳しく調べている。
リーブス知事はけが人が出なかったことに安どしたと述べ、捜査当局者らに感謝の意を表した。