米供与のパトリオット、ウクライナ軍の訓練に「数カ月」必要 米高官
(CNN) バイデン米大統領がウクライナに地対空ミサイルシステム「パトリオット」を供与すると発表したことを受け、米国防総省高官は21日、記者団に対し、ウクライナ軍が適切な運用訓練を積むには「数カ月」かかるとの見方を示した。
この高官は「パトリオットは訓練が必要になる。ウクライナ軍がパトリオットの適切な使用に必要な訓練を積むには数カ月かかると見ている」と述べた。
米国は今回、大統領の緊急時在庫引き出し権限を使った安全保障支援の一環として、ウクライナにパトリオットや弾薬などを供与する。この高官は「巡航ミサイルや弾道ミサイル、航空機」に対抗する「極めて重要な長距離能力をウクライナに付与する」ものになるとしている。
ロシアがウクライナへの攻撃を続けるなか、ウクライナは米国や北大西洋条約機構(NATO)諸国にさらなる防空システムの供与を求めてきた。パトリオットは米国などが供与している防空システムの一部となる。
前出の高官は「防空に関して万能の解決策は存在しない。我々の目標はウクライナによる多層的な統合防空アプローチの強化を支援することにある」とも述べ、パトリオットは米国などが以前に供与した中・短距離の能力を補完するものになるとの見方を示した。