逮捕された黒人男性死亡、免職の元警官5人を殺人罪などで起訴 米テネシー州
起訴された元警官の1人、デスモンド・ミルズ被告(32)の弁護士によると、同被告は保釈金を納めて保釈の手続きを進めている。裁判では無罪を主張する意向。
もう1人の元警官、エミット・マーティン被告(30)も保釈金を支払い、無罪を主張する意向で、「あの晩、タイリー・ニコルズを死なせる意図は誰にもなかった」と主張しているという。
起訴されたメンフィス警察の警官5人/Ariel Cobbert for CNN
米国では2020年5月にミネソタ州ミネアポリス警察の警官が黒人のジョージ・フロイドさんを殺害した事件をきっかけに、警察の黒人に対する不当な扱いに抗議する「ブラック・ライブズ・マター(BLM)」運動が全米に広がった。メンフィス市当局は、ニコルズさんの死に起因する暴動が起きる恐れもあるとみて、市民に平静を呼びかけている。
検察によると、ボディーカメラなどがとらえた映像は、現地時間の27日午後6時以降に公開予定。「この映像を見れば、今回の起訴に疑問を差しはさむ人は誰もいないだろう」と検察官は話している。
ニコルズさんの遺族と弁護士は23日にこの映像を見せられ、警官がニコルズさんに激しい暴行を加える様子が映っていたと証言。1991年にロサンゼルスで警官の激しい暴行を受けたロドニー・キングさんの事件になぞらえた。
今回起訴された元警官5人は、警察の規定に反して過剰な力を行使したなどとして先週、免職処分となっていた。