黒人男性暴行死、別の警官2人を内部調査 消防隊員3人も免職 米テネシー州
(CNN) 米テネシー州メンフィスで警官から激しい暴行を受けたタイリー・ニコルズさんが死亡した事件をめぐり、メンフィス警察は30日、暴行事件が起きた翌日に職務を解かれた警官が7人いたことを明らかにした。このうち5人は免職となり、2人については内部調査が進められている。
メンフィス消防局も同日、暴行の現場に出動した隊員3人の免職処分を発表した。
内部調査の対象となっている2人のうち、プレストン・ヘンフィル警察官は、ニコルズさんをテーザー銃で撃って「突起が1つあの野郎に当たった」と言い放つ様子がボディーカメラの映像に映っていた。しかし、殴る蹴るの暴行に発展した2番目の現場にヘンフィル警察官はいなかったと弁護士は主張している。ヘンフィル警察官は休職扱いとなっているが、現時点で訴追はされていない。
事件にかかわった警官はこれまでに5人(いずれも黒人)が免職処分となり、ニコルズさんを暴行して死亡させたとして殺人罪で起訴された。
ニコルズさんの遺族側の弁護士は、黒人警官5人が即刻免職処分となる一方で、ヘンフィル警察官の関与についてはこれまで明らかにされていなかったと指摘。「この残忍な暴行にかかわった白人警官がなぜ、一般の目から守られていたのかという疑問を生じさせる」との声明を発表した。