危険物積載の列車脱線事故、バイデン政権が支援提供 米オハイオ州
(CNN) 米オハイオ州とペンシルベニア州の州境付近で今月3日、危険物を積んだ鉄道列車が脱線する事故が起きた問題で、バイデン政権は17日までに、現地のオハイオ州イーストパレスタインに対し、地元保健福祉省(HHS)と疾病対策センター(CDC)からの支援を提供した。地元住民の間では、健康や飲料水の安全性への不安が広がっている。
ホワイトハウスのジャンピエール大統領報道官によれば、共和党のデワイン・オハイオ州知事は公衆衛生に関する追加の試験、評価を求めた。現在HHSとCDCのチームが派遣されているという。
ジャンピエール氏はイーストパレスタインで必要な支援について、連邦緊急事態管理庁(FEMA)で対応可能な範囲を大幅に上回ると示唆。現地の状況は自然災害の後と「非常に異なる」と説明した。それでもFEMAは引き続き支援を提供すると付け加えた。
HHS、CDC、さらに環境保護庁(EPA)が、災害対策本部やオハイオ州の緊急事態管理局と共同で活動に当たる。また国家運輸安全委員会(NTSB)も脱線事故の調査に乗り出していると、ジャンピエール氏は述べた。
その上で、ホワイトハウスの「最優先事項」は「地域共同体の健康と安全」だと強調。連邦政府の各機関が事故原因の真相の究明や大気の質の監視、土壌サンプルの収集に当たっていると説明した。地表水及び地下水の汚染物質の有無も調べているという。
一方、デワイン州知事はイーストパレスタインの最新状況を説明する中で、CDCに対して即時の支援を要請したと明らかにした。脱線事故からは既に2週間近くが経過している。
支援の具体的な内容は、「直ちに」医療の専門家を現地に派遣し、住民の疑問への対応や頭痛やのどの痛みなどの症状を訴える住民の診断を行うことだとした。