FBI長官、新型コロナの「研究所流出説」に言及
(CNN) 米連邦捜査局(FBI)のレイ長官は28日、新型コロナウイルスの起源について、FBIは「かなり前から」中国・武漢の研究所から流出した可能性が高いとみていることを認めた。
米FOXニュースとのインタビューで語った。レイ氏が新型コロナの起源をめぐるFBIの捜査について、公にコメントしたのは初めて。
CNNは2021年、事情に詳しい関係者2人の話として、FBIが「流出説」に「中程度の確信」を持っていると伝えていた。
レイ氏の発言に先立ち、米エネルギー省も「確信度は低い」としながらも、同様の立場を示した。米情報当局全体ではウイルスが自然発生した、あるいは証拠不足で判断できないとの意見が多数派とされ、内部の食い違いが浮き彫りになっている。
レイ氏はインタビューで、FBIには敵対国などからの生物学的脅威を扱う専門家チームがあると述べ、中国政府の研究所から流出したウイルスで何百万人もの米国民が死亡したという可能性は、まさに同チームが想定する捜査対象だと指摘した。
捜査の詳細はほとんどが機密事項だとしたうえで、新型コロナの起源に関する捜査で中国政府の協力を得ることは極めて難しい状況が続いていると説明。中国側は米政府などの努力を妨害することに全力を挙げているように見えると述べ、「これはだれにとっても残念なことだ」と語った。
中国外務省の報道官は27日の記者会見で、米エネルギー省の見解に対し、「関係国はただちに流出説をあおることをやめ、中国への中傷やウイルス起源の政治問題化をやめるべきだ」と反発を示した。