新型コロナは研究所から流出の可能性大、米エネルギー省が新判断
(CNN) 米エネルギー省が新型コロナウイルスの起源について、中国・武漢の研究所から流出した可能性が大きいとの判断を示したことが、このほど改訂された機密情報報告書で分かった。
関係者2人によると、同報告書の中でエネルギー省は、「確信度は低い」としながらも、新型コロナウイルスが武漢の研究所から手違いで流出したとの見方を示している。
情報機関による判断の確信度は低、中、高に分類される。確信度低は一般的に、入手した情報に十分な信頼性がないことや、確固たる判断を示すには断片的すぎること、あるいは確固たる判断を示すに足る情報がないことを表す。
2019年に中国で始まった新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の起源をめぐっては、米政府の間でも、研究所から流出したとする見方と、自然界で発生したとする見方に分かれている。
21年に機密指定が解除された米情報コミュニティーの報告書によれば、米情報機関のうち4機関は低確信度ながらも新型コロナは自然界で動物から人に感染した可能性が大きいとの見方を示し、1機関は中確信度で研究所から手違いで流出したとの見方を示した。残る3機関は、追加的な情報がなければどちらとも判断できないとしていた。
米情報当局の高官はウォールストリート・ジャーナル紙に対し、新しい情報が入ったことを受けて学術文献を調べ、外部の専門家にも意見を聞いたうえで、情報判断の内容を改訂したと話している。
エネルギー省の広報はCNNに寄せた声明で、「新型コロナの起源については大統領の指示に従い、情報専門家による慎重かつ客観的な徹底調査を引き続き支持する」とコメントした。