中国は「戦争を終わらせるようロシアに圧力を」 米大使
(CNN) 米国のバーンズ駐中国大使は2日、米国は、中国がロシアにウクライナでの戦争を終わらせるよう圧力をかけることを望んでいると述べた。
バーンズ氏は米シンクタンク「スティムソンセンター」のイベントにバーチャル形式で出席し、「ウクライナが領土全てを取り戻し、文字通り完全に主権を再び手にすることができるよう、中国はロシアに対して軍を撤退するよう圧力をかけるべきだ」と述べた。
バーンズ氏はさらに「中国がロシアにウクライナの学校や病院、アパートなどへの攻撃をやめるよう圧力をかければ非常に助かる。ここ1、2カ月、ウクライナ市民へのひどい空爆やドローン(無人機)攻撃で多くの犠牲者が出た」と指摘。その上で「だからこそ米国、そして欧州の国々、ウクライナが中国にそうしたことを期待している」と述べた。
同氏は、中国の習近平(シーチンピン)国家主席とウクライナのゼレンスキー大統領の電話協議は「良い第一歩」だが、その後何らかの動きがあるのかは不明と述べた。
バーンズ氏は「我々は中国に対して、より厳しい姿勢でロシアに助言することを望んでいる。もちろんウクライナ政府が受け入れられる条件で可能な限り早期に戦争を終わらせるための行動を取ってほしい」と述べた。
バーンズ氏によると、米国は中国がロシアに殺傷能力のある兵器を提供する可能性がある問題を「何カ月もの間、非常に注意深く」見守っているという。
「中国が実際に兵器を提供しているという証拠は目にしていないが、我々は注視し続ける」と述べた。
中国政府はウクライナでの戦争については中立を主張してきたが、ロシアの侵攻を非難しておらず、過去1年にわたり同国との経済・外交関係を強化している。