食中毒菌リステリア感染で3人死亡 米ワシントン州
(CNN) 米北西部ワシントン州で食中毒菌のリステリアに感染した患者5人が入院、このうち3人が死亡し、地元保健当局が詳しく調べている。
保健当局の発表によると、5人は全員が60~70代で、もともと免疫力が低下していた。
米疾病対策センター(CDC)によると、リステリアは主に食品を介して感染し、通常1~4週間の潜伏期間を経て発熱や下痢、筋肉痛、平衡感覚障害、けいれんなどの症状が出る。感染の翌日、あるいは70日後に発症する例もある。
保健当局は患者や濃厚接触者からの聞き取り調査を通し、共通の感染源を調べている。
患者から検出された菌の遺伝子解析から、入院した5人は2月27日から6月30日の間に同じ食品から感染したことが分かったが、具体的な品目はまだ特定できていない。
リステリア感染は主に妊婦や新生児、高齢者、免疫力が低下した人でみられ、そのほかの感染例はまれ。だが年間の感染者はワシントン州で10~25人に上る。CDCのデータによると、全米では年に平均約1600人が感染し、約260人が死亡する。治療には抗生物質が使われる。
CDCは予防策として、低温殺菌または加熱されていないチーズや生乳、ヨーグルト、調理済みのサラダや加工肉を避けるよう呼び掛けている。