泥レース参加で細菌感染か、発症者300人超 米カリフォルニア州
(CNN) 米カリフォルニア州ソノマ郡で開かれたレースイベント「タフ・マッダー」に参加した人の間で発疹や発熱などの症状を発症する人が相次ぎ、同郡保健当局によると、30日までに300例を超す症例が確認された。
タフ・マッダーは参加者が泥まみれで走るレース競技。ソノマ郡保健サービス局によると、今月19~20日に開かれた同イベント参加者の間で、発疹、発熱、筋肉痛、吐き気、嘔吐(おうと)などの症状を訴える人が相次いだ。
郡広報によれば、30日までに確認された症例は、少なく見積もっても300例に上る。
こうした症状は住血吸虫による軽症の皮膚炎の可能性もあるものの、ブドウ球菌やエロモナス菌のような重い細菌感染症の可能もあると郡は推測している。
郡は医療機関に対して感染者の培養検査を行って結果を報告するよう求める一方で、同イベントに起因する感染症の大半をエロモナス菌感染が占めるとの前提で対応していると説明した。
エロモナスは水環境に存在する細菌で、泥の中や一部の食品から見つかることもある。感染すると消化器症状が表れ、腎臓病、髄膜炎、皮膚や傷口の感染症などの合併症を引き起こすこともある。
イベント主催者は、郡と協力して調査を進めるとともに、参加登録者全員と連絡を取っていると説明。発疹、インフルエンザのような症状、発熱、だるさ(疲労感)、筋肉痛(神経痛)が治らない、あるいは悪化した場合は、医師の診察を受けるよう呼びかけた。
その上で、「同イベントの準備と開催に当たっては、必要な手順を全て順守した」と強調している。