猛暑の中で農作業のメキシコ人男性が死亡、労働当局が調査 米南部
(CNN) 米南部ノースカロライナ州の農場で今月5日、35度を超える猛暑の中で作業をしていた出稼ぎのメキシコ人男性が死亡した。州労働当局が調査に乗り出している。
現場は州都ローリーから東へ約65キロ離れたナッシュ郡の農場。地元の救急隊が、心停止か呼吸停止の患者がいるとの通報を受けて出動した。男性はその場で死亡した。
救急隊の報告によると、男性は猛暑の影響を受け、体温が上昇していた。ただし具体的な死因はまだ確認されていない。
農場が当初発表したところによると、男性は数日前にここで働き始めたばかりだった。当日はサツマイモの収穫作業中に気分が悪いと現場責任者に訴え、作業員の移動に使われるバスの車内で休んでいた。様子を見に行った責任者が異変に気付いて緊急通報したという。
気象当局によると、同郡の当日の最高気温は35度を超えていた。この週は35~37度前後の日が多く、体感温度が40度に達する日もあった。
農場は2019年にトイレや手洗い設備の不備、20年に有害化学物質に関連して、それぞれ州当局の立ち入り検査を受け、科された罰金を全額支払っていた。
男性はメキシコ中部グアナフアト出身で、妻と2人の幼い子どもがいる。中南米系出身者らのNPOが、募金サイト「ゴー・ファンド・ミー」で遺族への支援を募っている。
同NPOの責任者がCNNとのインタビューで語ったところによると、この農場ではこれまでも作業員に昼休みをわずか20分しか与えず、給水休憩を認めないなどの問題が指摘されていたという。